台湾と日本で文化が異なるように、ビジネス交渉の場面においても日本企業との違いがあります。そのため、日本と同様にビジネスや交渉を進めるとうまくいかないことも。この記事では、実際の経験を交えながら、台湾の方とのビジネス交渉のポイントを解説します。
台湾ビジネスにおける初回アポの失敗とは?
日本において、初めてのクライアントへ営業に行く際は、営業は控えて挨拶のみで済ませることが多いですよね。実は、初回アポの段階から日本企業と台湾企業では違いがあります。
私のクライアントさんと台湾の会社に自社商品を取り扱って欲しいと営業しに行った時の話です。クライアントさんは初めての海外営業ということもあり、とても念入りに営業先の方への挨拶を、なんとノート2ページ分もびっしり書き込んでいました。
到着早々、予め準備しておいた挨拶文を読み始めるクライアントさん。すると台湾の担当者の方が、「えっと…すいません、この度はどのようなご用件でしょうか?」と気まずそうに切り出しました。 しかし私のクライアントさんは止まらず「ちょっとお待ちください。読み終わるまで」とのこと。
ようやく2ページの挨拶文を読み終わり、商品の説明を口頭でし始めました。台湾の担当者が、「商品のカタログか商品を拝見させてもよろしいでしょうか?」と伺ったところ、「この度は挨拶に伺っただけなので、カタログや商品は持ってきておりません」と。台湾の担当者の方は空いた口も塞がらないようでした。
台湾企業と日本企業のビジネススピードの違い
一般的に海外をはじめ台湾の企業からすると、日本企業のスピードは少し遅いように感じます。
日本特有の「一旦持ち帰らせていただきます」は台湾の方からしたら、決定権のない人に話をさせにきているので、この仕事に関してあまり重要視していないのではないか、この人は自分の意見も何も無くあまり仕事ができなのではないかと思われて不信感を抱いてしまいます。
台湾では日本の会社ほど報告制度がなく、1つの案件を任されたら大半のことは担当者同士で話を進め、ある程度内容が決まってから会社に報告する仕事の仕方が一般的です。
また、台湾人の特に若い世代は会議に時間を割くのがあまり好きではないので、お互いの時間を無駄にしないためにもかなり早い段階からお金の話をします。
そのため、例えば台湾での商品販売を行いたい際は、先に価格やMOQあたりを決めてから営業したほうがいいですね。
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